【乳歯遺残による不正咬合の矯正】マルプー6か月

【乳歯遺残による不正咬合の矯正】マルプー6か月

今回も乳歯遺残による不正咬合の矯正例です。

【生後6か月(26週齢)ごろ】

狂犬病の予防接種・外耳炎の治療のために初来院された際に、口腔内のチェックも行いました。

左は上顎、右は上下ともに犬歯の乳歯が抜けていません。写真ではわかりづらいですが永久歯はわずかに萌え出ています。この時点で乳歯が抜けきっていないことは問題ではありませんが、よく見ると、右側の下の犬歯の先が上の歯肉に刺さっていることが確認できます。

【1週間後】

前回同様、まだ乳歯の犬歯は3本共に抜けずに残り、その横から永久歯が生えてきています。

上顎は左右ともに乳歯と縦列に並び生えていますが、下顎は内側に生えてきてしまっています。

【さらに1週間後】

永久歯がさらに伸びてきましたが、相変わらず乳歯は残っています。

この先、自然に抜けることを期待するのは難しいです。

また、右側については下顎の乳歯は上顎に刺さっており、永久歯はさらに内側に生えてしまっているので、このまま伸びれば乳歯と同様に歯が上顎に当たるようになるでしょう。

口を開けて確認すると歯が刺さり、上顎に穴が開いているのが確認できます。

早期の抜歯と永久歯の矯正が求められます。

 

【処置時(生後29週齢)・全身麻酔】

全身麻酔下で処置で乳歯の抜歯と矯正を行うこととなりました。

【処置前】

左側は乳歯が残ってしまった以外に目立った以上はありません。

右側は下の永久歯の犬歯がかなり内側に入り込んで成長してしまっています。

乳歯の抜歯と永久歯を正常な位置へ戻すよう矯正し、様子を見ます。

【手術から1週間後】

舌の犬歯は歯肉の内側に向かって伸びてきています

【さらに1週間後】

【さらに2週間後】

【さらに2週間後】

治療前

治療後